鴉の巣

人間がいたずらに開拓や開発をすすめたから

森林が減っています

人間がいたずらに森林を減らすから

棲む場所を失ったものが人間社会に逃げ込んできます

鴉も棲む場所を追われたり狭められたりして

都市に棲みつかざるを得ませんでした

ひとは傲慢です

すこしは自覚した方がいいですね

自覚したうえで

生かされていると思った方がいいなあと思います

都市に入ってきた鴉を

ひとは追い払おうとしています

鴉の身になって考えると

やりきれない気持ちになりますが

これも自然の摂理なのでしょうか

鴉を減らす

追い払っても

また別の鴉の集団が入ってくるから

いたちごっこだと言います

都市から鴉を減らすには

食物がない状態をつくればいいそうです

近頃聴かれる食品ロス

日本では年間612万トン出ているとか

こんなに廃棄されています

鴉からしたら

森になんてうかうか

棲んでられない気がします

ひとにできることは

廃棄方法くらい思案することです

こう考えるとぜんぶ

ひとが呼び込んでいます

八咫烏

八咫烏の「八咫」とは大きく広い という意味だそうです

また八咫烏は 太陽の化身で三本の足があります

この三本の足はそれぞれ

天・地・人をあらわす といわれています

導きの神として崇められてきたことからは

ひとと鴉の棲み分けがなされていた時代を想像します

鴉の巣

鴉の巣は 春の季語です

はじめて知ったときは

「こんなのも季節があるんだなあ」

と知らないことを知った喜びがありました

季語であることを知ると

なんとなくセンサーが働くようになります

やがて

「あれ ひょっとして 鴉の巣❓」

と見つけ出せるようになっていきます

これが知ることの愉しさなんだと思います

今年はねひとの住むちかくのケヤキに

あたりをつけにきています

去年はマテバシイのうえに

たくさんのハンガーを組み重ねて

ねぐらを拵えていましたが

どうやら同じ巣は使わないようです

マンションのうえの方から

おおきく両手を挙げるとどこからともなく

まっすぐ鴉がやってきます

仲間を呼ぶように鳴きながらやってきます

そしてねひとよりも高いところに行き

優位性を保とうとします

縄張りがみえるすこし離れたところから

様子をうかがっていたのでしょう

だから

鴉に会いたくなったときは

いつも両手をおおきく挙げます

今年はいつまでいるのでしょうか

毎年ゴミ捨て場を荒らすので

どうか近隣の方には

食品の捨て方に気を付けてほしいものです

  鎮守さまだけご存じの鴉の巣  鷹羽狩行

  淀川を見わたす高さ鴉の巣  森田峠

  忘れもの落としものなし鴉の巣  石田勝彦

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