毛虫焼く

通勤コースを変えてみました

最短距離の住宅街コースはやめて

林道から川沿いをゆくコースです

毛虫

この清々しいコース

じつは1年くらい前までは

存在しませんでした

川のうえを列車が通ってて

この跨線橋のしたを潜ることができなかったのです

それがおととしあたりから

工事が始まって

1年くらい前に開通したというわけです

雨が降ったりしますと

橋脚に光の芸術が出現します

ちょうどこのあたりで写真を撮っていましたら

ゆっくりとうごめく 黒いものが足元に

ことし初物の毛虫でした

夏の季語

時季は三夏

蛾の幼虫には体毛のあるもの

ないものがありますが

全身剛い体毛でおおわれたものの総称です

ためしに

スマホのカメラの検索機能を利用しますと

「ケムシ」

と出ました

総称で出るんですね

横からの写真をみると

ばっちりと4本の脚が地面を踏みしめてますね

ボートのオールみたいです

脚がもう少し長かったら

もう少し速く歩めるんでしょうけど

もう少し長かったら

不気味さも増しそうです

毛虫が横切る

だけど

ずっと草むらや土のうえにいれば目立たないものを

なぜこんなに白い路のうえを横切ったりするのでしょう

調べてみたら 考えられる諸説をみつけました

  • 餌がなくて求めてるから(特定の植物しか食べない偏食家)
  • さなぎになりやすい場所を探しさまようから
  • 棲息地を人に荒らされたから
  • アスファルトの熱が土より暖かくて より快適だから

餌がないってのが一番だと思います

横切っているのをみたら

「あぁ 飢えてんだなぁ」

と思ってやり過ごしてあげてください

毛虫焼くー⁉

俳句仲間のA氏が

「このあいだすごいもの見たんだよー」

と云ってきたので

「なになに」

と聞き返しました

「学校の隅のほうの木に向かってさ

なんかやってる人がいたから近づいたわけ」

「ふむふむ」

「『なにしてんですかー』って覗いたらさ」

「うん」

「大量の毛虫焼いてんのおお!」

「ぃえええー⁉毛虫‼?」

「そう毛虫!すんごい大量の」

凄絶な光景だったそうです

「焼ける音がさ ばちばち聴こえんだよ」

「ええー⁉」

「水分が弾けんだね アレ」

歳時記にも

毛虫の項に

毛虫焼く

とあります

バーナーで焼いてたみたいです

ねひとも見たかったです 聴きたかった

昔は松明で焼き落としてたようです

毛虫を焼いて駆除するなんて

知らなかったです

  毛虫焼く毛深きことのかくあはれ  鷹羽狩行

  押売りと遠き応対毛虫焼く  米澤吾亦紅

  毛虫焼くひとりは何もかも独り  藤木ゆき

コメント

タイトルとURLをコピーしました