雀のメーターボックス

いつからか

毎年5月ごろ

雀がやってきます

出窓のサッシ

雀がきたことにまず気づくのは

妻です

朝6時ごろ

しずかな朝食をとっていると

出窓のそとのせま~いサッシ(写真)で

がさごそ

と音がします

しろい無数の傷が物語っています

次いで

ちゅんちゅん

と鳴き声がします

動きがすばやいので

じっくりみることはできませんが

飛び去るうしろ姿は雀です

すぐに近くの楢の木のなかへ

飛び込んでいきます

ねひとは

朝食をとらないので

あまり見る機会はないのですが

休みの日は早起きなので

たまに見かけます

妻は毎年くる雀に

「ちゅん」

と名付けました

だけど

なぜこんなせま~いところに止まるのか

安全なのかな

メーターボックス

出窓のサッシにくるようになって

何年かたったある日

出勤しようと扉を開けたら

扉の右にあるメーターボックスから

がざがざーっ!

と強い音がしたので

びっくりして音をよけながら

なにかが飛び出たのを目でとらえました

「ちゅん」でした

メーターボックスを開けてみると

枯草の敷かれた

雀のねぐらがありました

それからというもの

雀がいることを忘れて

扉を開けるたびに飛び出るので

びっくりしています

それ以上に

「ちゅん」が

びっくりしてるんでしょうが・・

入口はせまく

人間のすみかに近いので

安全と感じているのかな

それにしても

警戒心が強いわりに

無造作な巣づくりでして

メーターボックスのまえに

枯草が落ちていたり

ボックスから

草がはみ出してたり

巣作りは荒いです

春の季語

二十四節気でいうと

いまは立夏にあたりますが

雀の巣は春の季語です

昔は屋根瓦

とくに棟瓦の下に多く作られたそうです

材料はいろいろ使うそうで

犬の毛なんかも使うといいます

そもそも巣なのかこれは

そもそも

これは巣なんでしょうか

毎年いつも

ねぐらにしていますけど

卵も雛も

見たことがありません

いつかみられるのでしょうか

〈俳句〉

 巣作ると雀のなせることかなし 山口誓子

 雀の巣かの紅糸をまじへをらん 橋本多佳子

 光と熱が まむこうてくる 雀の巣のわらくずもない 吉岡禅寺洞

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